わかりやすい浄土真宗

わかりやすい浄土真宗

わかりやすい浄土真宗

親鸞聖人
親鸞聖人

真宗大谷派ってどんな宗派?

真宗大谷派は、日本の仏教の中でも特に大きな宗派の一つです。浄土真宗という大きなグループの中に属していて、宗祖は親鸞聖人(しんらんしょうにん) という方です。親鸞聖人は、私たち人間がどんなに悪いことをしても、阿弥陀如来(あみだにょらい)という仏様が必ず救ってくれるという教えを説きました。この教えを元に、たくさんの人が集まって「真宗大谷派」という大きな宗派になったのです。

阿弥陀如来像
阿弥陀如来像(永閑寺所蔵)

教えと考え方

  • 他力本願: 私たちだけでは仏様の世界へ行くことはできないので、阿弥陀如来の力を借りようという考え方です。
  • 念仏: 「南無阿弥陀仏」という言葉を唱えることを念仏と言います。
  • 平等な救い: 誰でも平等に救われることができるという教えです。

親鸞聖人の歴史

聖徳太子
聖徳太子像(永閑寺所蔵)

親鸞聖人は、鎌倉時代前期から中期にかけて活躍した日本の僧で、浄土真宗の宗祖です。平安時代末期に生まれ、90年の生涯の中で、人々に念仏の教えを広めました。親鸞聖人は29歳の時、比叡山の仏教と決別し、道を求めて聖徳太子ゆかりの六角堂に籠もられました。そして、95日目の暁、聖徳太子の夢告にみちびかれて、法然上人のもとをたずねられます。

主な生涯

  • 誕生と出家: 京都に生まれ、9歳で出家。比叡山で厳しい修行を積みますが、悩みを解決できず、法然上人に教えを請います。
  • 法然上人との出会い: 法然上人の教えに触れ、念仏の大切さを深く理解します。
  • 流罪と布教: 法然上人の弟子として念仏を布教しますが、鎌倉幕府から流罪に。その後、越後や関東で念仏の教えを広めます。
  • 浄土真宗の開祖: 流罪が解かれた後も、念仏の教えを深め、独自の思想を確立。浄土真宗を開きました。

親鸞聖人の教え

親鸞聖人の教えの核となるのは、「南無阿弥陀仏」という念仏です。誰でも、どんな罪深い者でも、この念仏を唱えることで、阿弥陀仏の救いをいただき、極楽浄土に生まれることができると説きました。

親鸞聖人の教えは、鎌倉時代以降、日本社会に大きな影響を与えました。武士や庶民など、身分を問わず多くの人々に受け入れられ、浄土真宗は日本仏教の主要な宗派の一つとなりました。

詳しくは、東本願寺Webサイトへ

なぜ「大谷派」っていうの?

「大谷」という名前は、昔、 お寺があった場所(現在の京都市東山区) から来ています。親鸞聖人の教えを大事にするお寺が増えて、その中でも特に大きなグループになったので、「大谷派」と呼ばれるようになったのです。

真宗大谷派の報恩講とは

真宗大谷派のお寺では、 「報恩講」 という年に1度の行事があります、「阿弥陀様(阿弥陀如来のこと)にすがります」という意味が込められています。お寺に行くことで、心が安らぎ、優しい気持ちになれるでしょう。

報恩講は、浄土真宗の宗祖である親鸞聖人のご命日(1月16日)を迎え、そのご遺徳を偲び、私たちに阿弥陀如来の教えを伝え広めてくださったことに感謝する法要です。僧侶によるお説教や、みんなで一緒に念仏を唱えるなど、様々な行事が行われます。

永閑寺では、毎年10月4日に行います。

なぜ「報恩講」と呼ぶのか?

  • 報恩:親鸞聖人のご恩に報いるという意味です。
  • :仏法を聞く集まりのことです。

つまり、報恩講は、親鸞聖人のご恩に感謝し、その教えを深く学び直すための大切な機会なのです。

報恩講の意義

  • 信仰の再確認:日常の忙しさの中で忘れがちになった仏法の大切さを改めて認識し、信仰心を深めます。
  • 宗祖への感謝:親鸞聖人のご苦労とご慈悲に感謝し、その教えを後世に伝えていくことの大切さを学びます。
  • 教団の結束:お寺と檀家、そして信徒同士が一体となり、宗門の結束を固めることができます。

まとめ

真宗大谷派は、私たちがどんなにダメな人間でも、阿弥陀如来が必ず救ってくれるという、とてもあたたかい教えを持つ宗派です。「南無阿弥陀仏」という言葉を唱えることで、心が安らぎ、生きる希望が得られるかもしれません。